いよいよ人数を集めて、日程も調整して、トワイライト・インペリウム(TI)を遊ぶ日がやってきた!
……ところが、箱を開けて最初に立ちはだかるのが
派閥、多すぎ問題。
全部違うらしい。
でもルールもまだ完全には分かっていない。
派閥シートを見ても、何がどう違うのか正直ピンとこない。
そんな状態で「じゃあ派閥選んでください!」と言われると、かなり困ります。
- 派閥が多すぎて選べない
- 初回で失敗したくない
- ルールブックに書いてある「初回おすすめ派閥」、正直どこまで信用していい?
この記事は、その不安をまとめて解消するために書きました。
目次
- 6人プレイ・初回におすすめの派閥
- 派閥2 – ジョル=ナー大学連合(The Universities of Jol-Nar)
- 派閥3 – ソル連邦(The Federation of Sol)
- 派閥4 – サールの一族(The Clan of Saar)
- 派閥5 – レトネフ男爵領(The Barony of Letnev)
- 派閥6 – イサリル部族連合(The Yssaril Tribes)
6人プレイ・初回におすすめの派閥
「この派閥かっこいいから、初回はこれにしよう!」
TIでは、よく見かける選び方です。もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、初回プレイに限って言えば、正直あまりおすすめしません。
なぜなら、初回のTIでいちばん大事なのは、
- 派閥の強さを引き出すこと
ではなく - TIの基本的な流れと、「楽しい!」を体感すること
だからです。
ここでは、6人プレイで初めてTIを遊ぶときに、特におすすめできる派閥を6つ簡単に紹介します。
派閥1 – ハカン主張国連邦(The Emirates of Hacan)

派閥について
箱にもドドーンと顔が載るくらい、「トワイライト・インペリウムといえば」の派閥が、このハカン主張国連邦です。初心者にまずおすすめしたい派閥のひとつです。
ハカン族は、砂漠に覆われた3つの惑星に暮らす、ライオンの容姿をした種族です。貿易が非常に得意で、とにかく金持ち。銀河全体を裕福で平穏な暮らしへ導くため、帝国支配者の座を目指している――という設定になっています。
プレイスタイル:金持ちで取引上手
ハカン族の最大の特徴は、交易品(お金)がとにかく手に入りやすいことです。交易品は経済力としても影響力としても使えるため、プレイ中の選択肢が自然と増えていきます。
またハカン族は、近隣関係にないプレイヤーとも取引ができる唯一の派閥です。ゲーム開始時からすべてのプレイヤーと交渉が可能なため、自分だけでなく、卓全体の経済力や生産力を底上げする存在になります。
そのため、初回プレイにハカン族がいると、全員にとって遊びやすい環境が生まれやすいのも大きな魅力です。
初心者向けの注意点
ただし、取引の機会が多い分、発言量は自然と増えがちになります。遠慮しすぎず、「これ交換できる?」「これどう?」と気軽に声を出していく気持ちが大切です。
交渉に参加すること自体が、この派閥の楽しさにつながっています。
派閥2 – ジョル=ナー大学連合(The Universities of Jol-Nar)

派閥について
基本版だけで遊ぶなら、強さはトップクラス!研究によってどんどん勢力を拡大していく、初心者にもおすすめできる派閥です。
海に覆われたジョルとナー、二つの惑星に暮らしているのは、海洋種族のハイラー族。水の中にいないと呼吸ができない個体も多く、宇宙船に乗る際には、特徴的なロボットスーツを着用しています。
銀河で最も技術研究に長けた派閥で、新兵器や新技術を次々と開発してきました。かつてはその成果を他の派閥と共有していましたが、現在は「自分たちを銀河の支配者にしてくれるなら、技術を分け与えよう」という、少し野心的なスタンスに変わっています。
プレイスタイル:ひたすら研究
通常、技術研究には指揮トークンを支払う必要がありますが、
ジョル=ナーはトークンを支払わずに研究することができます。
さらに、追加でお金を支払えば、1ラウンドに2つの技術を研究することも可能です。その結果、他のどのプレイヤーよりも圧倒的に多くの技術を持つ展開になりやすく、時間が経つほど強さを実感できる派閥です。
一方でハンデとして、ジョル=ナーは戦闘時のダイス目がすべて「−1」されます。水がなければ生きられない海洋生物らしい弱点ですが、豊富な技術によって十分にカバーできるため、実際のプレイではあまり気になりません。
初心者向けの注意点
研究がたくさんできる分、「次はどの技術を取るべきか」で迷いやすい派閥でもあります。
また、手元に技術カードがどんどん増えていくため、自分が何を研究してきたのかを忘れたり、使い忘れたりしがちです。定期的に自分の技術を見返す習慣をつけると、より楽しめると思います。
派閥3 – ソル連邦(The Federation of Sol)

派閥について
宇宙ゲームに必ず登場する「人類」の派閥、ソル連邦。拡張なしの基本版では「最強クラス」と評価されることもある、初心者にも扱いやすい派閥です。
ソル連邦は、実は帝国に最も遅く加わった種族でした。しかし、その存在感は大きく、トワイライト戦争勃発の引き金を引いたのも彼らだったと言われています。現在も植民地化を得意とし、次なる惑星進出を虎視眈々と狙っています。
プレイスタイル – 地上戦が得意
ソル連邦の最大の特徴は、強力な歩兵部隊です。特殊能力によって歩兵が強化されており、占領した惑星を守りやすくなっています。
さらに、通常は宙軍工廠が必要な歩兵の生産を、指揮トークンを支払うことで任意の惑星で行うことができます。そのため、一度確保した惑星を失いにくく、安定した勢力拡大が可能です。
加えて、毎ラウンドにもらえる指揮トークンが他の派閥より1つ多いのも大きな強み。クセが少なく、基本ルールに沿った動きだけでも強さを発揮できます。
初心者向けの注意点
派手な特殊能力は少ないため、「何が強いのか」が最初は少し分かりにくいかもしれません。ただ、安定感は抜群なので、落ち着いてプレイすれば自然と強さを実感できる派閥です。
派閥4 – サールの一族(The Clan of Saar)

派閥について
熟練プレイヤーにも人気の高いサール一族。母星に縛られず、気の赴くままに勢力を拡大していく、非常に自由度の高い派閥です。
公式ルールブックでは初回プレイ向けとして紹介されていませんが、ルールそのものは決して複雑ではなく、特徴を理解すれば初心者でも十分に楽しめます。
サール一族は、かつて宇宙探検に最初に乗り出した種族でした。しかしその後、他種族からは見下され、奴隷として扱われる悲しい歴史を背負うことになります。やがて彼らは小惑星帯へと身を潜め、再び団結し、自分たちの誇りと力を取り戻していきました。
プレイスタイル – 母星に縛られない放浪者
通常、母星を失うと公開目的による勝利点が獲得できなくなります。この制約を受けないのが、サール一族最大の特徴です。
母星を捨ててでも前に進み、新しい領域へと勢力を広げていくことができます。
さらに、サール一族の宙軍工廠(生産施設)は、戦艦のように移動できる特殊ユニットです。「移動 → 生産」を繰り返しながら前線を押し上げていく、他の派閥にはない独特な拡張スタイルを持っています。
初心者向けの注意点
自由度が高い分、何となく動いていると得点につながらないことがあります。母星を失ってもプレイは続けられますが、公開目的・秘密目的を意識した動きを忘れないことが大切です。
「自由に動ける=何をしてもいい」ではない点だけ意識できれば、初回でも十分に楽しめる派閥です。
派閥5 – レトネフ男爵領(The Barony of Letnev)

派閥について
『トワイライト・インペリウム』第1版から登場している、歴史ある派閥の一つがレトネフ男爵族です。他の派閥よりも大規模な宇宙艦隊を編成できる、純軍事寄りの勢力として知られています。
地中に暮らし、厳格な軍規と力を尊ぶ文化を持つレトネフ族は、粗暴で好戦的な一面を持ちます。かつて彼らの帝国への反抗とソル連邦との衝突が、トワイライト戦争を引き起こしました。再びメカトール・レックスの玉座を巡る争いが始まった今、「次こそは自分たちが皇帝になる」と野心を燃やしています。
プレイスタイル – 力で押し切る
通常、1つの星系に配置できる艦船数の上限は、艦隊プールの指揮トークン数までです。しかしレトネフ男爵族は、この上限を指揮トークン数+2まで拡張できます。
そのため、他派閥よりも一回り大きな艦隊を作ることができ、正面からの殴り合いに強い派閥です。また、母星の資源力が高く、交易に頼らずとも安定して艦隊を維持・拡張できる点も魅力です。
初心者向けの注意点
交易品を最大2個までしか持てないため、交渉力はやや低めです。その分、軍事力を背景に「圧」をかける交渉を意識すると、この派閥らしい立ち回りになります。
派閥6 – イサリル部族連合(The Yssaril Tribes)

派閥について
強さはアクションカードの引き運次第!?他プレイヤーの手札まで見えてしまう、ずる賢さが売りのイサリル族です。
公式ルールブックでは初回プレイ向けとして紹介されていない派閥ですが、ルールそのものは決して複雑ではありません。ゲーム中に大量のアクションカードが公開・使用されるため、初回プレイヤーが多い卓では「へぇ、TIにはこんなカードもあるんだ」と、カードの世界を体験しやすい派閥でもあります。
かつて植民地として支配されていたイサリル族は、透明化能力を活かし、現在では多くの種族にスパイとして雇われる存在となりました。しかしその裏で、銀河そのものを掌握する野心を抱いていることを、他の種族はまだ知りません。
プレイスタイル – 卑怯で観察的
通常、プレイヤーはアクションカードを最大7枚までしか保持できませんが、イサリル族にはその制限がありません。さらにアクションカードを引く際は1枚多く引き、その中から手札に加えるカードを選べます。結果として、強力なカードが自然と手元に集まりやすくなります。
また、種族専用技術を研究すると、他プレイヤーのアクションカードを覗き見し、1枚奪うことも可能になります。情報戦と妨害を楽しめる、非常にイサリルらしい能力です。
初心者向けの注意点
アクションカードの効果を活かせないと、派閥の強みを実感しにくい点には注意が必要です。「いつ・誰に使うか」を意識しながらプレイすると、イサリル族の楽しさが一気に見えてきます。
また、手札が増えるため「今、何ができるか」を考える場面も多くなりがちです。プレイヤーによっては長考になり、ゲーム全体のテンポに影響が出ることもあります。初回プレイで採用する場合は、テンポよりもカードのやり取りや読み合いを楽しみたい卓に向いている派閥と言えるでしょう。
初心者向け・派閥を選ぶときの基準
TIの派閥は、どれも一長一短です。強い派閥、弱い派閥、という単純な話ではありません。
ただし問題は、その「短所」が、数回遊ばないと見えにくい派閥が存在することです。
派閥のメリットは、
- 特殊能力
- 特殊部隊
- 生産物の数
など、派閥シートを見れば比較的わかりやすいものが多いです。
一方で派閥のデメリットは、
- 母星の性質
- 初期ユニットや施設の構成
- 派閥固有技術への到達のしやすさ
など、派閥シートに直接書かれていない要素が関係することも多くあります。
その結果、
- 操作が難解な派閥
- ゲーム後半にならないと真価を発揮しない派閥
- 性質上、他プレイヤーを敵に回しやすい派閥
- 初期ラウンドの惑星開拓力が弱い派閥
といったタイプが生まれます。
これらは決して「悪い派閥」ではありません。ただ、初回よりも、数回遊んでからの方が楽しさが分かりやすい派閥だと思います。
ランキングの基準について
そこで今回は、以下の基準をもとに基本版17派閥を「初心者向け」の順に並べました。
- 操作が素直で分かりやすい
- 他プレイヤーとの交渉に参加しやすい
- 中盤でゲームが終わっても楽しさを味わえる
- 初期ラウンドにしっかり支配圏を広げられる
- 初回プレイヤーでも、平均的に勝ちを狙える
基本版17勢力・初心者おすすめランキング表
※このランキングは基本版のみで遊ぶ場合を想定しています。Prophecy of Kings や Thunder’s Edge などの拡張を加えた場合のランキングは、後日、別の記事で詳しく紹介する予定です。
※各派閥の星は「初回プレイお勧め度」を示していて、「強さ」を表しているわけではありません。
| ランキング | 派閥名 | 初回プレイお勧め度 | プレイスタイル |
|---|---|---|---|
| 1 | ハカン首長国連邦 The Emirates of Hacan | ★★★★★ | 金持ちで取引上手 |
| 2 | ジョル=ナー大学連合 The Universities of Jol-Nar | ★★★★★ | ひたすら研究 |
| 3 | ソル連邦 The Federation of Sol | ★★★★★ | 地上戦が得意 |
| 4 | サールの一族 The Clan of Saar | ★★★★★ | 母星に縛られない放浪者 |
| 5 | レトネフ男爵領 The Barony of Letnev | ★★★★☆ | 力で押し切る |
| 6 | イサリル部族連合 The Yssaril Tribes | ★★★★☆ | 卑怯で観察的 |
| 7 | エクスチャ王国 The Xxcha Kingdom | ★★★★☆ | 防御と外交のカメ派閥 |
| 8 | クレアスの魍魎 The Ghosts of Creuss | ★★★★☆ | ワープして神出鬼没 |
| 9 | ナール集合体 The Naalu Collective | ★★★☆☆ | 行動順を支配するスピード派 |
| 10 | インの同胞 The Yin Brotherhood | ★★★☆☆ | 自爆も辞さない狂信的近接戦 |
| 11 | L1Z1X 精神網 The L1Z1X Mindnet | ★★★☆☆ | 侵略と同化でゴリ押し |
| 12 | ネクロ・ウィルス The Nekro Virus | ★★★☆☆ | 他人の技術を盗んで成長 |
| 13 | メンタク連合 The Mentak Coalition | ★★★☆☆ | 交易を脅して稼ぐ海賊 |
| 14 | アルボレク種 The Arborec | ★★☆☆☆ | どこでも生産、どんどん増殖 |
| 15 | ムアートの火炎族 The Embers of Muaat | ★★☆☆☆ | 初手から最強兵器で圧 |
| 16 | ウインヌ族 The Winnu | ★☆☆☆☆ | メカトール一直線 |
| 17 | サルダック・ノ’ ール Sardakk N’orr | ★☆☆☆☆ | とにかく殴る虫軍団 |
公式おすすめだけど、今回は入れなかった派閥たち
公式ルールブックでは「初回プレイ向け」として紹介されている派閥の中にも、今回はあえてランキングに入れなかった派閥があります。理由はシンプルで、「弱いから」ではなく、初回プレイでTIの面白さが伝わりにくいと感じたからです。
惜しくも7位:エクスチャ王国(Xxcha Kingdom)

エクスチャ王国は正直かなり悩みました。ランキング7位で、あと一歩です。
上位に入れなかった理由の一つ目は、初動の展開力です。初期艦隊で輸送能力を持つ艦が1隻しかなく、普通にプレイすると第1ラウンドで占領できる星系が1つに限られがちです。今回トップ6に入れた派閥は、少なくとも2星系を狙えるため、序盤の広がりやすさで差が出ます。
二つ目の理由は、派閥能力が「和平」戦略カードに強く依存している点です。ジョル=ナーが好む「研究」は誰かが毎ラウンド選びやすい一方で、「和平」は初回プレイではほとんど選ばれません。エクスチャを最大限楽しむには「今回はエクスチャだから、あえて和平を取る」という判断が必要ですが、それは1回以上遊んでからで十分だと思っています。
個人的最下位:サルダック・ノ’ール(Sardakk N’orr)

サルダック・ノ’ールは、僕のランキングではおすすめ最下位です。正直、公式が初回向けとして勧めているのが不思議なくらいです。
確かに能力はとてもシンプルで、戦闘ダイスがすべて+1されるだけ。初心者にも理解しやすい能力ではあります。ただ、それだけだとTIの魅力である外交・技術・駆け引きの面白さがほとんど伝わりません。
加えて、初期技術を一つも持っていないため、研究がかなり遅れがちになります。実際に遊ぶと、この差は思った以上に効いてきます。
拡張版を入れると多少改善され、最新の Thunder’s Edge を加えると「普通の派閥」にはなりました。しかし、基本版だけで遊ぶ初回プレイという前提では、経験者の僕でも積極的に選びたい派閥ではありません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!「初回はこの派閥でよかった」「これは正直きつかった」など、みなさんの初TI体験談も、ぜひコメント欄で聞かせてください!







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