派閥を選ぶとき、こんなふうに思ったことはありませんか?
「あと1手早ければ、あの惑星も得点も自分のものだったのに……。手番の順番さえ良ければ!」
そんなあなたに、ナール集合体はぴったりかもしれません。
この派閥のコンセプトはひとことで言えば、先手必勝。
どの戦略カードを選んでも、毎ラウンド必ず最初に動いて、最初に得点する──。滑り出しこそ苦しいけれど、次のラウンドの1手目まで読んで準備できる人が使うと、誰にも止められないタイミングで得点をさらっていく、そんな派閥です。
ナール集合体はどんな種族?

ナール人は、相手の思考を読み、ねじ曲げることさえできる、蛇のような姿のテレパシー種族です。
その存在は、黄昏戦争の半ばまで銀河に知られていませんでした。資源豊かな宙域のすぐそばにあるのに、誰の記録にも残っていない。調べてみると、周辺では行方不明になった船や、乗組員が記憶をなくして漂流している船がやたらと多かった──どうやら、ナール自身が自分たちを「見えなく」していたようです。
そのなかで、なぜかイサリルの船だけは無事に通過していました。孤立した文明のはずのナールが高い軍事力と技術を持っているのは、イサリルのスパイギルドと昔から裏で手を組んでいたからだと考えられています。
起源は沼と霧に覆われた惑星マールークですが、現在の本拠地は水晶都市が輝く美しい惑星ドルアーです。ナール人は自分たちの美しさと秩序に強い誇りを持っていて、マールーク出身だと言われても一笑に付します。そのくせ、ドルアーを汚さないために重工業はマールークに押しつけています。
ドルアーでは、会話はほとんど行われません。テレパシーの方が速く、感情も伝わり、内輪揉めも防げるからです。声を使うのは音楽のときだけ。集合体全体がひとつの意識のようにつながっているからこそ、誰よりも早く動ける──ゲームでの戦い方にそのままつながる設定です。
集合体の首長は常に女性で、現在は赤い鱗を持つクェシュ・シシュが治めています。彼女は他種族の思考を読みながら、ナールの「美と秩序」を銀河全体に広げる計画を静かに進めています。受け容れるか、さもなければ滅ぶか、という計画です。
「無礼な真似をするな。この裸皮めが。ドルアーに対する貴様の考え、化け物などと言う残忍さは受け入れがたい。その狂気を頭から払って、この世界から出ていくがいい」──クェシュ・シシュ
派閥データ
母星
| 惑星名 | 経済力 | 影響力 |
|---|---|---|
| マールーク | 0 | 2 |
| ドルアー | 3 | 1 |
ナールの母星は、正直ちょっと残念です。惑星が2つに分かれているので、守らなければいけない場所が増えます。そして経済力は合計しても3しかなく、そのままでは第1ラウンドで《研究》の副能力(経済力4が必要)を解決できません。
影響力は合計3あるので、《主導》の副能力で指揮トークン1個に変えることはできます。ただ、ナールは初期ユニットも心もとないので、第1ラウンドに何を優先するかは悩みどころです。ここは後で詳しく解説します。
特産物は3個と普通です。
初期テクノロジー
ナールは初期テクノロジーを2つ持ってスタートします。
「神経励起装置」(緑) は、調整フェイズに引くアクションカードが1枚から2枚に増える技術です。
「サルウィーン工具」(黄) は、〈建造〉を行うたびに、生産するユニットの合計コストが1安くなる技術です。
初期テクノロジーが2つあるのは嬉しいです。「神経励起装置」の緑は、派閥専用技術の前提条件にそのまま使えます。一方で「サルウィーン工具」の黄は、派閥専用技術にはつながっていません。これは残念な初期ユニットに対するお詫びとしてもらっているのでしょうか?(笑)
初期ユニット

- 輸送艦 × 1
- 巡航艦 × 1
- 駆逐艦 × 1
- 戦闘艇 × 3
- 歩兵 × 4
- 宙軍工廠 × 1
- 対宙要塞 × 1
ナールの初期ユニットで痛いのは、艦載数を持つ宇宙艦艇が輸送艦1隻しかないことです。せっかく歩兵が4部隊もいるのに、このままでは第1ラウンドに1つの星系にしか陣地を広げられません。第1ラウンドは、この不足を補うことを最優先に考える必要があります。
派閥能力
〈テレパシー〉(公式改訂版)
計画フェイズの終了時に、ナール集合体の「0」トークンを自分の戦略カードの上に置きます。そのラウンドのイニシアチブ順は、選んだカードの番号に関係なくナールが最初になります。
※日本語版の派閥シートには〈テレパシー〉が「戦略フェイズ終了時」と印刷されていますが、これは計画フェイズのことです。
〈予知〉
自分の宇宙艦艇がいる星系に、他のプレイヤーが宇宙艦艇を移動させてきた直後に使えます。遊撃プールの指揮トークン1個を、他のプレイヤーの宇宙艦艇がいない隣の星系に置くことで、起動された星系にいる自分の宇宙艦艇をその星系へ移動できます。
ナール集合体の最大の強みは、この〈テレパシー〉です。どの戦略カードを選んでも必ず最初に動けますし、何より調整フェイズで目的を得点するときも最初になります。得点はイニシアチブ順に行うので、同じラウンドに複数のプレイヤーが10点に届きそうな場面では、先に得点したナールがそのまま勝ちます。
〈予知〉は「宇宙艦艇を移動してよい」という能力ですが、ゲームデザイナーからの補足で、このとき地上部隊や戦闘艇も艦載して一緒に運んでよいことになっています。つまり、宇宙艦艇も地上部隊もまとめて逃げて、戦わずに星系を明け渡せます。もちろん艦載数の上限を超えては運べません。消費するのは遊撃プールのトークン、つまり戦略カードの副能力に使うのと同じトークンです。
派閥固有ユニット
「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 I」
| コスト | 戦闘力 |
|---|---|
| 1 × 2 | 8 |
通常の戦闘艇は戦闘力9なので、ナールの戦闘艇は最初から1段階強いです。命中率でいうと2割が3割になります。戦闘艇は宙戦に欠かせない、相手の命中を吸収してくれるヒットポイント役ですが、ナールの場合は火力としてもそこそこ期待できます。改良すると、なおさらです!
派閥専用技術
「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」(前提条件:緑 × 1、青 × 1)
| コスト | 戦闘力 | 移動力 |
|---|---|---|
| 1 × 2 | 7 | 2 |
輸送されなくても自力で移動できるようになります。また、宇宙艦艇の艦載数からあふれた戦闘艇は艦隊プールの上限に数えられますが、ナールの場合は1艘を2分の1隻ぶんとして数えます(通常の「戦闘艇 II」は1艘で1隻ぶん)。
これはなかなか面白い技術です。2分の1隻として数える点はユニークですが、それが効いてくる場面はそう多くないかもしれません。むしろ嬉しいのは、戦闘力が通常の「戦闘艇 II」(8)より高い7であること。これは巡航艦と同じ強さで、しかも巡航艦1隻と同じコスト2で4艘も作れます。コストあたりの火力は巡航艦の4倍。研究しない理由がありません!前提条件のうち緑は初期テクノロジーで満たしているので、あとは青を1つ研究すれば手が届きます。
「神経グレイヴ」(前提条件:緑 × 3)
他のプレイヤーが、ナールの宇宙艦艇がいる星系を起動すると、そのプレイヤーは自分の艦隊プールから指揮トークンを1個取り除いて予備に戻さなければなりません。
こちらは悩ましいところです。技術そのものは強力です!特に相手はこの技術の存在を忘れやすいので、ナールに攻撃をしかけようと星系を起動した後で「はい、艦隊プールのトークンを1個戻してね〜」と言われ、1つの星系に置ける宇宙艦艇の上限が1隻減って、「うわぁ、計算が狂った〜」となる場面が多いです。多くの卓ではここで手番の巻き戻しを認めて、攻撃そのものを考え直すチャンスをあげているようです。
ネックは前提条件の多さです。ゲーム序盤はそもそも宙戦になることが少ないので、ナールは先に「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」を研究することが多いでしょう。後で書くように、第1ラウンドは艦隊の強化を優先するので、《研究》の副能力を解決できないことがあります。そうなると、自分で《研究》を一度も取れなかった最悪の場合、「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」を研究できるのが第3ラウンド、「神経グレイヴ」にたどり着くのは第6ラウンドです。ゲームは第5ラウンドで終わることも十分あるので、これでは間に合いません。
悪くない技術だけに残念ですが、後で書く条件が整っていないときは、潔く「神経グレイヴ」を諦めて他の研究に専念した方がいいことも多々あります。
旗艦
「マトリアーチ/女族長」
| コスト | 戦闘力 | 移動力 | 艦載数 |
|---|---|---|---|
| 8 | 9 × 2 | 1 | 6 |
特殊能力:〈耐久〉、この星系での侵攻中、戦闘艇を地上部隊であるかのように惑星へ降下させてよい(陸戦が終わったら宇宙空間に戻す)
ナールの旗艦は特に悪いわけではないのですが、能力が効いてくる場面が滅多にない、というのが本音です。誰かが地上部隊をたくさん構えている惑星(メカトール・レックスなど)があって、ナールもすでに戦闘艇をたくさん作っているなら、宙戦を生き残った戦闘艇を陸戦にも加勢させられます。聞いた限りだと強そうです。
ただ、そのためにわざわざ旗艦を生産するのは、多くの場合コストに見合いません。旗艦のコスト8があれば、たとえば輸送艦2隻と歩兵4部隊を生産できます。宙戦の命中の期待値は旗艦と同じ(0.4)で、艦載数は合計8と旗艦より多いです。「輸送艦 II」を研究していれば、移動力も艦載数も旗艦のちょうど2倍になります。経済力がカツカツでそもそも戦闘艇をあまり作れていないとき、宙戦を生き残って降下できる戦闘艇が1〜2艘では、ますます割に合いません。
もうひとつ注意点として、戦闘艇だけを降ろして陸戦に勝っても、惑星は占領できません。侵攻は「爆撃→降下→迎撃→陸戦→占領」の順に進みます。惑星の支配権が移るのは、最後の占領のステップで、その惑星に自分の地上部隊が残っている場合です。ところが旗艦の能力で降ろした戦闘艇が宇宙空間に戻るのは陸戦の終了時、つまり占領のステップより前。本物の地上部隊を一緒に連れていき、それが生き残っていなければ、せっかく陸戦に勝っても惑星は手に入りません。
なのでこの旗艦は、経済力に余裕があって、すでに戦闘艇もたくさん作れていて、それを活かせる場面がはっきり見えているときに作るものだと思います。そうでなければ、スルーしてもいいでしょう。
ちなみにこの能力は、ネクロ・ウイルスの旗艦の「逆」とも言えます。ナールは戦闘艇を陸戦で戦わせ、ネクロ・ウイルスは地上部隊を宙戦で戦わせる。この関係が面白いです。
誓約書カード:予知の才
「予知の才」(公式改訂版)は、計画フェイズの終了時に使うカードです。持ち主はこのカードを自分のプレイエリアに表向きで置き、ナール集合体の「0」トークンを自分の戦略カードに置いて、そのラウンドのイニシアチブ順で最初になります。そのラウンド中、ナールのプレイヤーは〈テレパシー〉を使えません。調整フェイズの終了時に、カードはナールのプレイヤーに戻ります。
ひとことで言うと、この誓約書は他のプレイヤーに渡してはいけません。他のプレイヤーが「0」トークンを使うということは、そのラウンドに最初に行動でき、調整フェイズでも最初に得点できるということです。得点の順番がまだ関係ないゲーム序盤を除けば、相手に勝利を渡すことにもなりかねません。
しかも、取引のタイミングが厄介です。誓約書を他のプレイヤーに渡せるのは実行フェイズと議決フェイズの間だけ。ところがこの誓約書が使われるのは計画フェイズの終了時で、計画フェイズ中は取引ができません。つまり、前のラウンドのうちに渡しておいて、「次のラウンドで使ってね」と信頼するしかありません。ところがルール上、その場で解決できない約束は「非拘束協定」で、相手に守る義務はありません。次のラウンドで使ってくれると信じて渡しても、相手がゲーム後半まで持ち続け、自分に都合のいいラウンドで使ってくる危険があります。本当に信頼できる相手でもない限り、この誓約書はずっと手元に持っておくべきです。
基本的なプレイスタイル

イサリル部族連合のプレイスタイルが牛歩作戦なら、ナール集合体のプレイスタイルは先手必勝だと思います。何よりも〈テレパシー〉が強いです!毎ラウンド必ず最初に動き、最初に得点します。次のラウンドの1手目で自分が何をするかを前もって決めておき、今のラウンドのうちにそこへ向けて配置や状況を整える。こうして先を読んで動くのがナールです。自分の行動を考えるときは、いつもこれを念頭に置きましょう。
個人的には、〈予知〉は保険として必要なときに取り出す程度でいいと思います。〈予知〉には必ず遊撃プールの指揮トークンが要るので、そこを空っぽにしないことだけ注意しましょう。誰かが攻めてくることを前提に戦略を組むのはリスクが大きいので、いろいろ動いているなかで思わぬ相手が来ても艦隊を逃がせる裏技がある、くらいに考えておくのがちょうどいいです。
そして、ナールは滑り出しが弱い派閥でもあります。母星の経済力は3、艦載数を持つ艦は輸送艦1隻だけ。第1ラウンドをどう乗り切るかで、その後の伸びが大きく変わります。
派閥の良さを引き出す4つのポイント
① 第1ラウンドは輸送艦の建造を優先する
ナール集合体のいちばん残念なところは、第1ラウンドの滑り出しが弱いことです。弱点は2つあります。1つは、母星の経済力が合計3しかなく、《研究》の副能力を解決できないこと。もう1つは、艦載数を持つ初期ユニットが輸送艦1隻だけで、1つの星系にしか陣地を広げられないことです。
どちらがより深刻かというと、十中八九、初期ユニットの方だと思います。最初に公開されている共通目的が2枚とも技術に関するものでもない限り、第1ラウンドは輸送艦を建造して初期ユニットを補うことを最優先に考えましょう。
そこで頼りになるのが《臨戦》(公式改訂版)の副能力です。ナールは母星に経済力3があり、「サルウィーン工具」も持っているので、誰かが《臨戦》を使ってくれれば、副能力で輸送艦1隻と、歩兵か戦闘艇を2つ、追加で生産できます(合計コスト4が、「サルウィーン工具」で3になります)。
普通に母星系を起動して生産することもできますが、それだと母星系に指揮トークンが置かれて、作ったばかりの輸送艦がそのラウンド動けなくなります。副能力ならトークンを置かずに生産できるので、新しい輸送艦をすぐ送り出せます。
つまり、計画フェイズで必ず他のプレイヤーに《臨戦》を選んでもらい、それを最初のアクションで使ってもらう──ここが交渉の鍵になります。
② 〈テレパシー〉を有効活用する
ナールはどの戦略カードを取っても必ず一番に動きます。たいていの場合、これは良い能力です。時々、他の人の動きを見てから動きたいこともありますが、まぁ、それはしょうがないです(笑)
〈テレパシー〉の活用例を2つ挙げます。
第2ラウンドの1手目でメカトール・レックスを取る。 第1ラウンドに誰もメカトール・レックスを支配できなかったときは、ナールが第2ラウンドの1手目で入って庇護者トークンを取れます。どの戦略カードを取っていてもできるのが嬉しいところです(影響力6の支払いは忘れずに)。ただし、アクションカードでいいものを引かない限り、第1ラウンドのうちに輸送艦をメカトール・レックスの隣まで進めておく必要があります。そのためには自分で《臨戦》を取り、初期ユニットの輸送艦を2回移動させます。
本来、第1ラウンドは他の人に《臨戦》を使ってもらって、母星でユニットを追加したいところです。それでも、第1ラウンドの計画フェイズの時点で盤面を見て、このラウンド中にどの派閥もメカトールへ届かないと分かっているなら、あえて自分で《臨戦》を取り、第2ラウンドに取りにいく準備をするのも手です。このとき盤上の自分のユニットがかなり少なくなるので、母星などが狙われやすくなることも覚えておきましょう。
《画策》から《覇業》につなげる。 ゲーム中盤、共通目的を複数得点できる状況が見えたら、《画策》で議長になり、次のラウンドで《覇業》を取って、1手目から共通目的を追加で得点する流れが作れます。普通、みんなはそのラウンドの得点のことばかり考えていて、次のラウンドが始まってから盤面を見て、誰が得点しそうか、止めにいくべきかを考え始めます。ナールは先読みして準備さえしておけば、他のプレイヤーの妨害が入る前に得点できてしまいます。
③ 「神経グレイヴ」は条件が整っているときだけ研究する
派閥専用技術のところで、「神経グレイヴ」は悪くないけれど、条件が整っていない限り研究しない方がいい、と書きました。その条件とはズバリ、母星の近くに緑の専門性を持つ惑星があることです。専門性のある惑星は、消耗させることでその色の前提条件を1つ飛ばせます。
まず、どの派閥も青の技術は欲しいところです。特にナールは「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」に青が必要なので、最初に研究する技術は「反質量デフレクター」になります。ただ、先に書いたとおり第1ラウンドは輸送艦の生産が最優先なので、第1ラウンドに研究できるのは、ナール自身が《研究》を取れたときか、《通商》を取って近隣と特産物を交換できたときです。母星の隣に経済力の高い星系があれば、《和平》(公式改訂版)で、取ったばかりの惑星を待機状態に戻して研究に充てられる場合もあります。
第1ラウンドに緑の専門性を持つ惑星を支配できると、条件がかなり良くなります。第2ラウンドで《研究》が取れれば、前提条件を1つ飛ばして「超代謝」を研究し、続けて「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」も研究できます。そして第3ラウンドは《研究》の副能力で、もう一度緑の前提条件を1つ飛ばして「神経グレイヴ」に届きます。いちばん早いルートはこうなります。
- 第1ラウンド:《通商》または《研究》。緑の専門性を持つ惑星を支配し、「反質量デフレクター」を研究
- 第2ラウンド:《研究》で「超代謝」と「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」を研究
- 第3ラウンド:「神経グレイヴ」を研究
緑の専門性を持つ惑星が取れない場合、「神経グレイヴ」に届くのは第4ラウンドくらいになります。ゲームが5〜6ラウンドで終わるなら、実際に発動するチャンスは1〜2回かもしれません。卓によってはバシバシ戦って、もっと発動することもあるでしょう。ただ、そもそも「神経グレイヴ」は抑止力として働く技術で、ナールに直接の得があるわけではありません。抑止力が欲しいなら、ユニット改良などの技術を研究して、単純に戦闘力で圧倒するという方法もあります。
専門性のある惑星があるか、《研究》をどれくらい取れそうか、ゲームが何ラウンド続きそうか、他のプレイヤーから戦いを挑まれそうか……。こういうことを総合的に見たうえで、「神経グレイヴ」を研究するか考えてみてください。
④ 惑星が複数ある星系に宙軍工廠を2つ建てる

最後に、ナールの宙戦の主戦力は「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」ですが、これは数があってこそ強くなるユニットです。序盤から中盤にかけて大量に生産しておき、後半に一気に戦いへ送り出せるよう準備するのが鉄則です。
とはいえ、宙軍工廠が一度に生産できるのは、建っている惑星の経済力+2ユニットまで。この上限は4〜5ユニットになることが多く、宙軍工廠を使うたびに戦闘艇を4艘程度しか作れないのはもったいないです。
そこで裏技として、あえて同じ星系の別々の惑星に宙軍工廠を2つ建てておく方法があります。こうすると、一度の起動で8〜10艘の戦闘艇を生産できます。さらに、宙軍工廠は1基につき戦闘艇3艘までを艦載数に数えずに置いておけるので、その星系では輸送艦なしで6艘の戦闘艇を待機させられます。後から戦いをしかけるのに十分な戦力を、じっくり貯めておけます。
ゲーム中盤にうまく《臨戦》(公式改訂版)を取れれば、主能力でその星系をもう一度起動して1ラウンドに2回生産し、一気に20艘近い戦闘艇を揃えることもできます。《築造》(公式改訂版)の主能力でも、宙軍工廠1基ぶんを追加で生産できます。ぜひ試してみてください。
勝ち方の方向性
- 第1ラウンドの計画フェイズで、このラウンド中にメカトール・レックスへ届きそうなプレイヤーがいるかを確認する。
- いる場合は、《通商》《研究》《和平》などを取り、輸送艦の建造と技術の研究の両方を目指す。
- いなさそうな場合は、《臨戦》で輸送艦をメカトールの隣まで進め、第2ラウンドの1手目で庇護者トークンを獲得する。
- 《研究》で「ハイブリッド・クリスタル戦闘艇 II」まで研究する。
- 《築造》や《臨戦》で戦闘艇を増産し、ゲーム後半に備える。
- 得点しやすい共通目的が出たら、《画策》→《覇業》で追加得点を狙う。
- 〈テレパシー〉で最初に動き、最初に得点できることを常に意識し、次のラウンドの動きまで考えて行動する。
初心者向けアドバイス
- 誓約書「予知の才」は、ナールいちばんの強みを他のプレイヤーに渡してしまうカードです。絶対に手放さない!
- 第2〜3ラウンド以降は、万が一〈予知〉が必要になったときのために、遊撃プールに指揮トークンを1個残しておきましょう。
- 旗艦と戦闘艇だけでは惑星の支配権は得られません。占領したいなら、歩兵も必ず連れていきましょう。
ひとこと評価
どのカードでも必ず先手!次の1手目まで読んで得点をさらえ!
| 評価軸 | 評価 |
|---|---|
| 初心者おすすめ度 | ★★☆☆☆ |
| プレイの複雑さ | ★★★★☆ |
| 攻撃性 | ★★☆☆☆ |
| 個性的か | ★★★★★ |
ナール集合体は、序盤からぐいぐい陣地を広げたい人や、その場のひらめきで動きたい人には少しもどかしいかもしれません。滑り出しは苦しく、強みの〈テレパシー〉も、先の計画があって初めて活きる能力だからです。
でも、次のラウンドの1手目まで読み切って、誰も止められないタイミングで得点をさらっていく快感が好きな人には、これ以上ないくらいハマる派閥だと思います。「0」トークンを自分の戦略カードに置く瞬間のにやりとする感じは、ナールでしか味わえません。
もしこの記事で間違っている情報や、「ここはこうじゃない?」という気づきがあれば、ぜひコメントで教えてください。みなさんの知識や経験も取り入れながら、一緒により良い記事にしていきたいと思っています!







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